ライン川に架かるホーエンツォレルン橋とケルン大聖堂

ホーエンツォレルン橋

ドイツのケルンは、ラテン語の植民地を意味する「Colonial」が語源。

ケルンの街をあとにするのは、やはり夜がいい。

ライトアップされた「ホーエンツォレルン橋」と「ケルン大聖堂」が、ドイツらしい風景を見せてくれる。

フランクフルトへ戻る鉄道の車窓から、その景観が美しかった。

ケルン DATA
・面積405.1㎢
・人口107万人
・ベストシーズン6月〜9月
・フランクフルトから鉄道で70分

ホーエンツォレルン橋

初代の橋は1907年から1911年にかけて建設された。橋の名前の由来は、ドイツ帝国の王朝ホーエンツォレルン家にちなんでいる。1945年、第二次世界大戦末期に連合軍の進行を阻止するために、ドイツ軍が橋を爆破。戦後1950年代に再建されて現在にいたる。

現在の橋は、ドイツ鉄道(DB)の鉄道橋として使われ、1日約1,200本の列車が通過する。橋の両端は、歩行者専用の道になっており、ホーエンツォレルン家の王族(フリードリヒ・ヴィルヘルム4世やヴィルヘルム1世など)の騎馬像が設置されている。ホーエンツォレルン橋は、ケルンの象徴的な風景の一部であり、ケルン大聖堂をバックにした景観は壮麗のひとことである。

ケルン大聖堂

そびえ立つケルン大聖堂

ケルン大聖堂の正式名称は「聖ペトロと聖マリアの大聖堂」。1996年にユネスコ世界遺産に登録された。ゴシック様式の建築としては世界最大。157mの尖塔は、1884年まで世界一高い建物でもあった。

ケルン中央駅を出ると、最初に目に飛び込んでくるのが、ケルン大聖堂の大きな2本の尖塔。現在のケルン大聖堂は、焼失を経て3代目にあたり、1880年に完成するまでに600年の歳月を費やした。

塔の模型

大聖堂の前に模型が置いてある。これは、塔の先端部の原寸大模型。塔の先端部だけで、高さ9m50cm、幅4m60cmもある。ちなみに、ゴシック建築に関わらず大聖堂の塔として世界で1番高いのは、ドイツのウルム大聖堂の161.5mで、スペインのサグラダ・ファミリアが完成すると172.5mになる。

礼拝堂

ケルン大聖堂は、黄金の聖遺物箱(東方三博士の聖遺物)の保管場所として建設された。この聖遺物は神聖ローマ皇帝フリードリヒ・バルバロッサにより、ケルン大司教に贈られた。最も貴重な宝物の一つが「東方三博士の聖遺物箱」。金と宝石で装飾された豪華な箱の中に、三博士(メルキオール、バルタザール、カスパール)の遺骨が納められている。

大聖堂内部の壮麗なステンドグラスのうち、2007年に設置されたゲルハルト・リヒター作のステンドグラスが、モダンなデザインとして話題になった。また、大聖堂にある複数のオルガンのうち、最も有名なのが1956年に設置された「大オルガン」で、荘厳な音色が大聖堂の広い空間に響き渡る。

展望からの景色

大聖堂の南塔には展望台があり、533段の階段を登ると、ケルンの街並みやライン川を一望できる。ケルン大聖堂の入場は無料だが、展望台の入場には6ユーロ必要。エレベーターは無いので、体力に自信がある人は登ってみるといいだろう。

私は冬に訪れて展望台に登ってみたが、発汗後に風邪をひいて、ドイツのドラッグストアでお世話になってしまった。

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