
「絶景とは、伊吹山のこと。」
伊吹山ドライブウェイのキャッチフレーズです。大袈裟にも聞こえますが、ちょっと気に入りました。
2026年も、伊吹山ドライブウェイが開通しました。開通初日と2日目は、開通記念キャンペーンを実施。渋滞を覚悟で、早朝から並んでみることにしました。
伊吹山ドライブウェイ

ドライブウェイのアクセス
伊吹山ドライブウェイ入口は、名神高速道路関ヶ原ICより約3Km、車で約10分。京都方面、名古屋方面ともにアクセスしやすい立地です。9号目にある山頂駐車場まで約17Km、時速30kmに制限された山岳ドライブコースです。
ドライブウェイの営業期間
営業期間は、4月第3土曜日から11月最終日曜日まで。
- 春季…4月第3土曜日~7月第3金曜日:8時~20時
- 夏季…7月第3土曜日~8月:3時~21時
- 秋季…9月:8~20時/10月~11月最終日曜日:8時~19時

毎年、開通初日と2日目に「ドライブウェイ開通記念キャンペーン」が開催されています。
一番嬉しいのは、通行料金が半額(3,400円→1,700円)になること。さらに今年は、先着200人に”炊き出し”がふるまわれます。そして、ゲート料金所でお菓子の詰合せが貰えました。
ゲート開通30分前の7時30分から並びましたが、実際にゲートがオープンしたのは7時35分ぐらい。渋滞していましたが、余裕でお菓子もゲットできました。

9合目の山頂駐車場まで約30分のドライブ。皆さん制限速度時速30kmを遵守しておられます。せっかくの晴天の景色、ゆっくり眺めたいですよね。春は新緑、秋は紅葉が魅力です。

山頂駐車場までの道中、多くの写真家が陣取っているエリアがありました。素人は見たことのないような、大きな望遠レンズを構えています。
ここは、日本最大級の猛禽類「イヌワシ」が生息しています。おそらく、絶好のシャッターチャンスを狙っているのでしょう。
また、夏に海を越える渡り蝶「アサギマダラ」や、夏の夜に姿を現す「ヒメボタル」もやってきます。それらは、伊吹山の夏の風物詩と言われています。

さて、山頂駐車場に到着すると、北アルプスの絶景が目に飛び込んできました。まだ雪深い様子がうかがえます。近くには御嶽山の雄大なシルエットも印象的でした。
駐車場は無料です。営業時間外の車中泊はできません。500台以上の収容台数がありますから、ハイシーズン以外で満車になることはないでしょう。

本日のお目当て、”炊き出し”の列に並びます。場所は、食堂併設のスカイテラス。なんとか先着200人に入れそう。最後尾に並んでおられる方は、間に合うかどうかちょっとあやしい雰囲気。

炊き出しは、豚汁でした!
9号目は、すでに標高1,260m。少々肌寒いなか、豚汁で体が温まります。大根などお野菜のほかに、滋賀県近江八幡市の名物「赤こんにゃく」も入っていました。ぷりぷりとした食感が特徴です。
伊吹山登山
伊吹山のお花畑
伊吹山の山頂は、「伊吹山頂草原植物群落」の名称で、国の天然記念物に指定されています。山頂だけで350種類の植物が生育しているそうです。山全体で見ると、シダ植物以上の高等植物が1,350種分布しているのだとか。昔から草本植物や薬草の宝庫として知られます。
・アマナ 4月上旬〜5月上旬
・イブキシモツケ 5月中旬〜6月上旬
・グンナイフウロ 5月下旬〜6月下旬
・キンバイソウ 7月上旬〜7月下旬
・イブキトラノオ 7月上旬〜7月下旬
・イブキフウロ 7月上旬〜8月下旬
・カワラナデシコ 7月中旬〜8月下旬
・メタカラコウ 7月中旬〜8月中旬
・イブキジャコウソウ 7月中旬〜8月中旬
・クガイソウ 7月中旬〜8月中旬
・コオニユリ 7月中旬〜8月中旬
・コイブキアザミ 8月下旬〜9月下旬
・イブキトリカブト 8月中旬〜10月中旬
・リュウノウギク 9月中旬〜10月中旬
山頂までの登山道

伊吹山の標高1,377m。登山道は3つあります。
入山協力金=300円/トイレ利用=100円
①西登山道
上り・下り利用可能。山頂まで約40分。長さ1,000mで、緩やかな勾配が続きます。歩きやすくて、雄大な琵琶湖を望むことができるコースです。
②中央登山道
上り・下り利用可能。山頂まで約20分。長さ500mで、階段状の急勾配です。階段が整備されていますので、急げば15分程度で山頂にアクセスできる最短コースです。
③東登山道
下り専用。山頂から約60分。長さ1,500mで最も長く、凸凹道やぬかるみのあるコースです。石灰岩が剥き出しになった場所もあり、トレッキングシューズがあると重宝します。ここは酒呑童子の父と云われる伊吹弥三郎の住処だったという伝説が残っています。
山頂トレッキング

西登山道からスタート。このルートは、琵琶湖が一望できます。

こちらは、2023年と2024年の集中豪雨で崩落した現場。4号目から8号目付近は、土石流で壊滅状態。山頂付近で落石事故もあり、現在も米原市の麓から通行禁止です。
ニホンジカの食害と踏圧によって斜面の保水力が失われ、温暖化や気候変動の影響で集中豪雨が重なったことに起因します。ニホンジカの捕獲強化・植樹など、復興に向けて懸命な努力が続けられています。

そしてあっという間に伊吹山頂。
ちょっとあっけない感じ。

山頂に立つ日本武尊の像。
伝説によると、伊吹山の荒神を退治するべく山に登るも、神の化身「白猪」に返り討ちに遭いました。

そんなに疲れていませんが、頂いたお菓子で小休憩。そして山小屋でコーヒーを注文すると、チョコレートを貰えました。

伊吹山は、日本百名山の低い山として第3位。滋賀県と岐阜県の県境に位置し、そんなに標高が高いわけでもないのに、実は冬の豪雪地帯として知られています。1927年2月14日に、山頂で最深積雪11.82mを記録し、観測史上世界1位を記録しました。

下山は、東登山道から。
山頂から少し歩くと、一等三角点がありました。山頂は、地理的な最高地点。三角点は、地図作成のための測量用基準点として、見通しの良さと地盤の安定が求められます。

東登山道のフェンス扉。「熊に注意」の看板が、ジュラシックパークを連想させます。なんだか危険地帯に放り出された気分。

うわー。こちらも絶景。
岐阜県・愛知県・三重県にまたがる濃尾平野が広がります。日本最大級の沖積平野に吸い込まれそうです。

山頂を歩いていると、とにかく野鳥の声が近い。YouTube動画に残していますので、聞いてみてください。

お花畑に入らないように、杭の向こう側は立入禁止。

伊吹山の上半分は、石灰岩でできており、これらは約3億年前の珊瑚礁の塊。ここが海の底だったなんて、ちょっと信じられませんね。カルスト大地のような地形は、カレンフェルト地形と呼ぶそうです。
カルスト地形は、石灰岩が侵食された地形の総称。カレンフェルト地形は、その中で石灰岩の柱が林立する特定の地形景観を指します。
ゴツゴツとした岩場が続きますが、トレッキングシューズがあれば楽ちんです。
あとがき
伊吹山は、簡単に頂に立てる日本百名山のひとつ。ドライブウェイの通行料金がかかりますが、9号目までマイカーでアクセスでき、綺麗なお花畑を愛でながらトレッキングを楽しむことができます。ドライブとハイキングが好きな人に、是非おすすめします。
ちょうどNHK大河ドラマで、「豊臣兄弟!」が放映されています。お市の方が嫁いだ「小谷山」もよく見えましたよ。機会があれば、夜空と「ヒメボタル」の放つ光の競演も見てみたいものです。
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