クリスマスといえばドイツ。
いまやヨーロッパ全土に広まった、クリスマスマーケット発祥の地です。
冬になると、ドイツ全土2,500の都市で、クリスマスマーケットが開催されます。
そのなかでも、ひときわ有名で世界一と名高いニュルンベルク。
毎年200万人の観光客が訪れるという、12月のニュルンベルクに訪れました。
クリスマスマーケットの期間
ドイツの12月は、街中がクリスマスイベントで盛り上がり、ドイツ起源の空想物語「メルヘン」の世界が広がります。クリスマスマーケットの期間は、毎年12月25日までの1か月間です。長期間にわたって街中がライトアップされますので、日本からの旅行計画も立てやすいですね。
クリスマスマーケットの歴史
歴史的背景
クリスマスマーケットの起源は、14世紀から15世紀のドイツやオーストリアに遡るとされています。最も古いもののひとつが、ドイツのザクセン州・ドレスデンで行われた「シュトリーツェルマルクト」で、1434年に記録された文献に残っています。
その他、フランクフルト、ミュンヘン、オーストリアのウィーンがクリスマスマーケットの起源だという説もありますが、いずれにしてもその歴史は古く600年以上に及びます。
宗教的背景
クリスマスマーケットの文化は、キリスト教の影響を強く受けています。クリスマスの約4週間前に始まる「アドベント」の時期は、イエス・キリストの誕生を待ち望む期間とされ、人々はこの時期を祝い、準備を始めました。同時にクリスマスマーケットもアドベントに合わせて開催され、家族や友人と集まる特別な時間を提供する場として発展しました。
ニュルンベルクのクリスマーケット
私は、ルフトハンザドイツ航空で、フランクフルトへ渡航しました。
やはり、フランクフルトの街も、クリスマスのイルミネーションで輝いていました。ローマ広場やパウルス教会広場に多くの家族やカップルが繰り出し、クリスマスの雰囲気を楽しんでいました。
誰もが想像するフランクフルトのソーセージ。やはり美味しいと感じたのは、気のせいでしょうか。
翌朝、国有鉄道(通称DB)でフランクフルトからニュルンベルクへ移動しました。ドイツには、改札がありません。切符は乗務員が検札しますが、巡回してくる時とそうでない時があります。もし無賃乗車が発覚した場合は、罰金60ユーロを徴収されますのでご注意ください。
ニュルンベルクは、ドイツのバイエルン州に位置する歴史的な都市で、特に中世の建築や文化、そしてクリスマスマーケットが有名です。1930年代にはナチス政権がニュルンベルクで党大会を開催し、ナチス・ドイツの象徴的な街となりました。第二次世界大戦で街の大部分が破壊されましたが、現在は平和と和解の象徴になっています。
ニュルンベルク駅から、メイン会場となるフラウエン教会のあるハウプトマルクト広場へ歩きます。ハウプトマルクト広場は、「クリストキンドレマルクト」の会場として名高く、16世紀に始まったとされています。
「クリストキンド」とは、プレゼントを届ける存在として描かれる天使のような人物です。金髪の少女や天使の姿で描かれることが多く、ニュルンベルクでは「クリストキンド」がオープニングを行います。ドイツ語で「キリストの子供」を意味する「Christkind」に由来し、キリストの誕生を祝うクリスマスの意味を込めて付けられています。
ライトアップされた広場とフラウエン教会。フラウエン教会は、女性に捧げられた教会で、聖母マリアを象徴する聖母教会とも呼ばれます。街のランドマークでもあり、クリスマスシーズンの夕暮れ時には、広場全体が幻想的な雰囲気に包まれます。
城壁に囲まれた広場には、たくさんの伝統的な木造の屋台が並び、木彫りの人形やガラスのオーナメントなど、クリスマスツリーを飾る手作りの装飾品やギフトアイテムが多く販売されています。そして、温かいグリューワインやドイツ風ソーセージ、ジンジャーブレッドなどの名物を片手に、食べ歩きをする人々で盛り上がります。
中世に迷い込んだような街の雰囲気と、煌びやかなイルミネーションが、とてもメルヘンチックです。ドイツの冬は、氷点下になることも多く防寒対策は必須。街歩きは、重ね着で体温調節することをおすすめします。12月は、ヨーロッパ全土がクリスマスムードになりますので、お隣の国のクリスマスマーケットを覗いてみるのも楽しいものです。
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