酸ヶ湯温泉旅館｜男女混浴ヒバ千人風呂～宿泊・日帰りレビュー

これは衝撃！

ヌーディストビーチは欧米にたくさん存在しますが、日本の温泉にもありました。

酸ヶ湯すかゆ温泉旅館の男女混浴「ヒバ千人風呂」

来航した黒船ペリーも驚いた。

江戸時代から300年続く歴史を誇り、一度は行ってみたい温泉のひとつ。

この記事は、酸ヶ湯温泉の歴史や温浴情報をまとめたものです。

酸ヶ湯温泉旅館

酸ヶ湯温泉旅館の歴史

酸ヶ湯温泉旅館は、八甲田の主峰大岳の西麓に位置し、豪雪地帯の十和田八幡平国立公園内にあります。標高925ｍの清涼な高地にある山の温泉宿です。国民保養温泉第1号に選定されました。また、国内有数の湯治宿でもあり、多くの宿泊客が長期滞在し、疾病治療や療養を行っています。

男女混浴「ヒバ千人風呂」

名物は男女混浴の「ヒバ千人風呂」。古い写真が展示されていました。

広さ160畳をほこる総ヒバ造りの風呂に、男女が入り乱れて入浴します。幕末時代に、黒船ペリーが来航し、外国人達ががその混浴風景を見て驚いたそうな。日本人の見識を疑ったそうです。

（出典：酸ヶ湯温泉旅館）

一時は、マナーの悪化で間仕切りが設置されましたが、市民の反対運動により、現代に混浴が復活しています。現在では、見えない境界線が存在します。「男性これより立ち入り禁止」の立て札が目印。入浴作法4条に「みだりに異性を注視しない」と書いてありました。

混浴に抵抗のある女性も安心。ギフトショップに、女性用の湯浴み着（1300円）が販売されています。着用すれば、抵抗感も和らぐでしょう。フェルト地の湯浴み着は使い捨てですが、着用後に洗濯してメルカリ出品する人が多いようです。

脱衣所は男女で区別されていますが、なかで混浴になります。しかし、大浴場は薄暗く、白い湯気で視界もほとんどありません。挙動不審の男性には要注意ですが、境界線に近付かなければ問題ないでしょう。それでも心配な方は、女性専用タイムが設けられています。８時から９時までと、20時から21時までです。

入浴作法

入浴には作法があります。浴槽は４つに分かれおり、それぞれ熱ねつの湯・冷ひえの湯・四分六分しぶろくぶの湯・湯滝ゆたき。

男女別「玉の湯」

（出典：酸ヶ湯温泉旅館）

ヒバ千人風呂は、洗面スペースがなく、まさに湯につかるだけ。洗顔や体を洗うのは、男女別の「玉の湯」になります。アメニティや石鹸も用意されており、こちらの方が落ち着いて温泉を楽しめます。

温泉の効能

酸ヶ湯温泉は、数百年の歴史がある湯治場です。温泉は、雲上の霊泉と称され、３廻り10日で効果が出るといわれています。レモンより強い酸性湯は、入浴すると皮膚がピリピリする感じ。白濁で硫黄臭が強く、数日は体臭に残りました。

・泉質：酸性硫黄泉、鉄、アルミニウム硫酸塩
・効能：慢性皮膚疾患、冷え性、神経痛、痔疾、高血圧症など

名前の由来

酸ヶ湯温泉の名前の由来は「鹿しかの湯」。その昔、鹿が温泉に入っていたことから、酸ヶ湯温泉と呼ばれるようになったそうです。

日帰り温泉

日帰りの入浴もできます。奥入瀬渓流への通り道なので、たくさんの観光客が立ち寄ります。

・ヒバ千人風呂：日帰り7:00～18:00（女性専用8:00～9:00）
・玉の湯：9:00～17:00
・大人 1,000円（タオル付き）

日帰り客でも、広いサロンを利用できます。

ちなみに、宿泊客であれば、チェックイン前・チェックアウト後も、無料でタオルを貸してくれます。

共有施設

長期療養者が多いため、共同炊事場で自炊も可能です。八甲田山から引き込んだ木霊清水こだましみずが、冷たくて美味しかったです。

共同洗面所に、ドライヤーが備え付けてありました。

ユニークな看板が置いてありました。「あと2人、入れます。」

こちらは、無料のサロン。待ち合わせ場所にぴったり。

昼食をレストラン「ぶな林りん」でいただきました。

牛タンカレー。

店内のカウンター席から外をのぞくと、本格的な雪が降ってきました。

宿泊施設

広大な館内は、湯治棟と旅館棟に区分されています。

昔ながらの旅館棟7号館に宿泊しました。スタンダードの部屋は、ふすまに直接施錠できました。布団のあげおろしはセルフ。窓の下に、清流が流れていました。

フリーWi-Fiで、アメニティも不足なし。建物は老朽化していますが、まったく問題ありません。

お食事処

お楽しみの夕食は、大広間で懐石料理を頂きました。夕食時間は、17：30／18：00／18：30から選択。とても寒い夜で、温かい三平汁が美味しかったです。

こちらは、ビュッフェ形式の朝食。温泉たまごが、美味しかったです。

朝食会場からの眺望。あたり一面が雪景色になっていました。

酸ヶ湯温泉旅館のアクセス

①無料送迎バス（宿泊者のみ）：青森駅から1日2往復、所要時間60分。

②電車・バス：青森駅からJRバス70分、新青森駅からJRバス80分。

③タクシー：青森駅から約8000円。

④マイカー、レンタカー：青森空港から60分、青森駅から45分。日本有数の豪雪地帯のため、四輪駆動車かタイヤチェーンが必須です。

酸ヶ湯温泉旅館
青森県青森市荒川南荒川山国有林酸湯沢50番地
電話 017-738-6400

酸ヶ湯温泉周辺の見どころ

まんじゅうふかし

酸ヶ湯温泉旅館から歩いて10分にある「まんじゅうふかし」。酸ヶ湯温泉の熱を利用して、まんじゅうを蒸すというシンプルで味わいのある風物詩です。源泉から湯気が立ち上る場所で、専用の蒸し器を使っておまんじゅうを蒸すと、ふわふわになって温泉の香りが漂います。蒸し器の入った木製ベンチに座ると、冷えた体も温まります。

城ヶ倉大橋

酸ヶ湯温泉旅館から車で5分の「城ヶ倉じょうがくら大橋」。岩木山の東側に位置する城ヶ倉渓谷をまたいで架けられた、日本最大級のアーチ橋です。60ｍ以上の高さに架けられており、全長130ｍもある橋から見える大自然の紅葉や雪景色に感動します。

奥入瀬渓流

青森県最大の景勝地「奥入瀬渓流おいらせけいりゅう」は、酸ヶ湯温泉旅館から車で30分。四季折々に映える滝や清流の景観は、近くに来たら必ず訪れたい観光スポットです。渓流は十和田市と八戸市をまたいで14kmも続きますが、特に銚子大滝や八甲田山滝などが集まった遊歩道エリアが見どころになっています。

あとがき

私達が訪れた日に、東北地方に初雪を観測。さすが日本有数の豪雪地帯だけあり、1昼夜でレンタカーが雪に埋もれました。八甲田山麓のドライブは、いつ来ても楽しいものです。新緑の季節、紅葉の季節、今回の雪景色も素敵でした。

スタンダードの部屋は、ひとり15,000円から宿泊できます。

私は、宿泊とレンタカーを、楽天トラベルで予約しました。レンタカーは、スタッドレスタイヤを履いているか確認しておきましょう。