日本最南端の波照間島〜揺れる高速フェリーの欠航率は?

最南端の波照間島

日本最南端の有人島・波照間島はてるまじまを訪れました。沖縄県八重山諸島に位置する島で、美しい自然環境と独特な文化が魅力の島です。

しかし、波照間島は、沖縄本島の南西450kmに位置し、石垣島からも遠く離れた外洋にあるため、フェリーでないとアクセスできません。

特に、小型の高速フェリーは激しく揺れますので、船酔いが心配な方は酔い止め薬が必要です。

この記事では、高速フェリーの欠航率と、波照間島・西表島・由布島の見どころを紹介します。

波照間島

波照間島の概要

・日本最南端の有人島
・人口約500人
・面積12.7k㎡、周囲14.8Km
・島の名前の由来は、果てのうるま(サンゴ)
・ニシ浜は、日本で最も綺麗な海として有名

波照間島は、琉球王国の一部であり、伝統的な沖縄文化が色濃く残っています。島の住民は、沖縄本島の文化とは異なる独自の習慣や言語、風習を持っており、島のコミュニティに深く根付いています。また、島は豊かな自然に恵まれており、亜熱帯性の植物や希少な動植物が生息しています。

波照間島ツアー

竹富町全図

私達夫婦は、石垣島から波照間島行きツアーに申し込んでいたのですが、早朝からトラブル発生。天候不順のため、ツアー催行中止の連絡が入りました。「石垣~西表島~油布島~波照間島」八重山の島々を巡るコースでした。しかし、8:00発の波照間島行き直行便フェリーは、運航予定とのこと。

石垣島トラベルセンター

それならばと、10分で身支度してホテルから石垣港離島ターミナルへ猛ダッシュ。ツアー催行中止の連絡をもらった石垣島トラベルセンターで、波照間島行き乗船券(往復7,830円)を購入しました。

ぱいじま2

安栄観光「ぱいじま2」は、比較的大きなフェリー。外海は揺れましたが平気でした。

波照間島港

波照間島ターミナルに到着。石垣島から波照間島へ直行便のフェリーで、約100分間の船旅でした。

レンタルバイク

港の周辺には、複数のレンタルショップが営業しています。予約は不要。島を1周するのに、自転車は丸1日要しますが、バイクなら3時間。レンタカーもありますが、観光名所に駐車場はありません。断然、バイクがおすすめです。本日の愛車は白いTACT。

レンタル料金(3時間)
・自転車:1000円
・原付バイク:2000円

ニシ浜ビーチ

ニシ浜ビーチの眺望

早速、日本一綺麗だというニシ浜に向かいました。レンタルショップから数分で、青い海が見えてきました。白い砂浜と透明度の高い海が、シュノーケリングや海水浴に人気です。

ニシ浜ビーチのハテルマブルー

豊かなサンゴ礁による透き通った青が、ハテルマブルーと呼ばれています。空と海と砂浜のグラデーションが、とても素敵なビーチです。

港の防波堤

穴場は、ニシ浜から離れた港の防波堤にあります。知る人ぞ知る景観のようで、1組のカップル以外に誰も居ませんでした。港の防波堤をよじ登って先端まで歩いてみます。写真では分かりづらいですが、防波堤の高さは5m以上。高所恐怖症の私は足がすくむのですが、妻は全く平気なようす。

防波堤の先端からみたハテルマブルー

これが、防波堤の先端からの眺め。ハテルマブルーが、水平線の向こうまで広がっています。サンゴ礁が透けて見えていましたよ。

日本最南端の碑

バイクで日本最南端の碑を目指します。島の道路には、人の影も見当たりません。

野生のヤギ

・・・が、野生のヤギが道案内をしてくれました。知らんけど…

日本最南端の碑

そしてこれが、日本最南端之碑。

一度は来てみたかった日本最南端の地。これより先には、誰も人が住んでいません。波照間島は、日本で最も星空が美しい場所としても知られています。星空観測タワーがあり、天の川や南十字星を観測することもできるのです。

波照間の集落

島の集落には、伝統的な沖縄の文化が色濃く残っています。波照間島は漁業と農業が中心ですが、特に黒糖が有名で、黒糖作りの工程を見学できる場所もあります。

丸友売店

バイクで周遊中に売店を見つけました。売店は、島内で2軒だけが営業しているようです。本土の5倍の紫外線が降り注ぐ猛暑のなか、モナカアイスが美味しかった。ゆっくり1周して港に戻ってくると、ちょうど3時間のバイク旅でした。陽気な太陽と潮風が、とても気持ち良かったです。

揺れる高速フェリー

港に停泊する高速フェリー

さて、帰路は、恐怖の高速フェリー。往路の大型フェリーより、かなり小さい船です。

高速フェリーの船内でビニール袋を配るクルー

なんと、クルーが黒いビニール袋(酔った時のお守り袋)を配っているではありませんか!そんなに揺れるのか!?

小型の高速フェリーは、シートベルト必須。過去に、観光客の腰椎骨折事故が発生しています。

揺れる船内

出航するとすぐに…大きく揺れ始め…時おり空中を浮遊する感覚が襲います。船底が海面に着地するたび、大きなガタガタ音とギシギシ振動が座骨に響きます。

激しく揺れる船内

もはや、海か空か波かわからない景色が延々と続きます。いつ落下するかわからない、ジェットコースターのようなものです。船酔いする方は、なるべく後ろの席に座りましょう!酔い止め薬も準備したほうが無難です。

なんとか石垣島へ帰港しましたが、ずっと体が硬直していたように感じます。ツアー催行中止のトラブルもありましたが、自力で波照間島に行くことができて満足です。

フェリーの欠航率

始発便と最終便は、比較的大きなフェリー(130人~260人乗り)です。小型の高速フェリー(50人乗り)は、スピードは出ますが激しく揺れます。

冬の季節は、天候不順による欠航率50%を超える月もあります。

1~3月(冬): 冬の強風や波の影響を受けやすく、欠航率が上昇(約40~50%)

4~5月(春): 天候が比較的安定し、欠航率が低下(約20~30%)

6~9月(夏・台風): 欠航率が再び上昇(約30~50%)特に台風接近時は欠航。

10~12月(秋~初冬): 欠航率が再び低下(約20~30%)冬に近づくほど欠航が高くなる。

波照間島のアクセス

直行便と離島経由便があり、毎日往復2~4便が運航(季節により変動)、所要時間は60分~100分です。

安永観光
・石垣島↔波照間島
・往復:大人7,830円

西表島

西表島の概要

・沖縄県で本島に次いで大きい島
・人口約2,500人
・面積289.2k㎡、周囲129.99Km
・島の90%が亜熱帯のジャングル

西表島いりおもてじまは、日本一のマングローブで世界自然遺産に登録されています。西表石垣国立公園の一部であり、イリオモテヤマネコなど特有の動植物が生息しています。

イリオモテヤマネコ

イリオモテヤマネコは、世界でも希少な猫の一種で、西表島を象徴する動物です。体長は約50~60cm程度で、絶滅危惧種に指定されています。

西表島ツアー

具志堅用高の銅像

翌日は、ツアー催行中止で行けなかった西表島と由布島の2島ツアーに参加してみます。石垣島トラベルセンターで、ツアー代金9,450円でした。

西表島の港

西表島まで高速フェリーで40分。港から観光バスに乗りかえ、仲間川マングローブへ向かいます。

仲間川マングローブ

マングローブツアーの乗船口

仲間川マングローブは、河口から10Kmあたりまで、海水と淡水が混じる汽水域きすいいきです。約1時間のマングローブツアーに参加。

マングローブは、樹木の名前ではありません。熱帯・亜熱帯地域の河口汽水域の湿地で、植物群落や森林を形成する木々の総称です。

マングローブ

マングローブの種類は、100種類以上あるといわれています。ちょうど干潮が始まる時間帯で、複雑な根っこがよく見えました。

由布島

由布島の概要

・西表島の東500mに位置する島
・人口14人
・面積0.15k㎡、周囲2.0Km
・海を渡る水牛車で有名

由布島ゆふじまは、水牛車でアクセスできるユニークな島。面積は小さいですが、熱帯・亜熱帯植物が生い茂り、島全体が自然保護区になっています。

水牛車

由布島は、西表島から水牛車でアクセスします。浅瀬をのんびり揺られながら、10分程度の穏やかな時間が流れます。

水牛車の背中

この水牛の名前は「あやめちゃん」。年齢16歳で、20歳まで現役で働くそうです。体重は1㌧もあり、重い荷台を首だけで支えて歩きます。

由布島熱帯植物園

由布島のテーマパーク

水牛車で渡ると、島内に由布島熱帯植物園が広がっており、珍しい熱帯植物や花々を楽しむことができます。小さな島全体がテーマパークのようです。

ハイビスカスの花

ハイビスカスが綺麗に咲いていました。

水牛車と観光客

ここで、またもやトラブル発生!

15時頃、台湾沖でマグニチュード4.6の地震が発生。八重山地方に、津波警報が出てしまいました。フェリー運航が中止になると、石垣島に戻ることができません。

帰路の水牛車で、三味線の弾き語りを心地良く聴いていたのですが、観光客に動揺が広がります。さいわい、津波警報も解除され、フェリー最終便が運行してくれて難を逃れました。

実は、私達夫婦は台風シーズンに訪れています。翌日は、石垣島からの飛行機が全便欠航になりました。旅行は、天候に注意して計画を立てましょう。

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