
古代インドのサンスクリット語で「王の土地」を意味するラージャスターン。その名を持つ首都がジャイプールである。古代の王朝がこの土地で生まれて消えていった。ジャイプールの地名は、ヒンディー語で「創設者ジャイ・シング2世の町」という意味。
インドのゴールデントライアングルと呼ばれる、首都デリー、アーグラ、ジャイプール。デリーからバスで1時間、ピンクシティの愛称を持つジャイプールを訪れた。
DATA
・面積 11,143㎢
・人口 663万人
・ベストシーズン 乾季(11月〜3月)
ハワーマハル(風の宮殿)

風の宮殿ともいわれる「ハワーマハル」は、1799年にラージプート王により建てられた。
953の覗き窓から風が入り、涼しくなるように設計されている。
当時、姿を見られてはいけない後宮の女性たちが、小窓から祭りや街並みを眺めていた。

18世紀に栄えたアンベール王国が、城壁で囲まれた碁盤の目状の都市を形成した。
その最大の特徴は、城壁も建物もピンク色であること。
これは19世紀にイギリスの植民地下で、ビクトリア女王の息子が自分の好きなピンク色に塗り替えてしまったことによる。
ジャンタル・マンタル

ハワーマハルから歩いて10分。天文学者でもあったマハラジャ・ジャイシング2世によって建設された天体観測施設「ジャンタル・マンタル」も観光スポットになっている。
巨大でユニークな観測機が、マハラジャ王の居城シティ・パレスに設置されている。

特に「サムラト・ヤントラ」や「ジャイ・プラカシュ」の造形が印象的。これらは太陽や星の動き、時間の計測を正確に行うために使用された。
幾何学的なデザインの美しさに加え、天文学と建築が融合した芸術的な空間になっている。天文学に興味がある人が訪れると、空想が膨らんで楽しいことだろう。
私はというと、公園にある遊具にしか見えなかったことが残念である。
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