「グランドメルキュール伊勢志摩リゾート&スパ」は、豊かな自然に囲まれた伊勢志摩国立公園内に位置する。客室からリアス式海岸の美しい景観や的矢湾を望むことができ、外資系ホテルらしい上質な寛ぎの空間を提供している。
前身のダイワロイヤルホテルから、2024年春に「グランドメルキュール伊勢志摩リゾート&スパ」としてリブランドオープンした。 グランドメルキュールは、フランス・アコーグループが展開する世界最大級のホスピタリティホテルのひとつである。
グランドメルキュール伊勢志摩リゾート&スパ宿泊レビュー
リブランドオープンしてから宿泊する機会があった。客室は全371室で、温泉露天風呂や多彩なダイニングオプションなど、充実した施設が備わっている。ヨーロッパで馴染み深いホテルのため、西洋人の外国人宿泊客がとても多い。日本人と外国人の比率が半々のように感じた。
伊勢志摩の絶景と伝統工芸からインスピレーションを受けたデザインが施されており、的矢湾を望む客室からは、リアス海岸の自然美や海に浮かぶ島々、行き交う船など、一幅の絵のような風景を楽しむことができる。
また、石造りの湯殿が落ち着いた雰囲気を醸す温泉露天風呂では、「長寿の湯」と称される新美里温泉を堪能でき、広々とした内風呂やサウナも備えてあった。ガーデンプールやキッズプールもあるので、夏はファミリーで訪れると楽しそうだ。
朝夕のビュッフェ料理は、近海の海の幸や松坂牛のしゃぶしゃぶなど品揃えも多く、ビジネスホテル並みの料金のため割安感がある。建物の老朽化は進んでいるが、カジュアルな雰囲気に改装され、総合的な満足度は高い。
しかし、次回も利用するかといえば、見送りたいのが正直な感想。日曜日に宿泊したが、宿泊客が非常に多かったようで、朝夕の食事会場は大変混雑していた。料理をひとつ手に入れるたび、長蛇の列に並ばないといけない。
また、広い館内にエレベーターは3基しかない。効率よく稼働しておらず、館内の移動に無駄な時間を要する。朝のチェックアウト時は、満員のエレベーターを何度見送っても乗ることができず、仕方なく非常階段を利用せざるを得なかった。これらが解消されれば、余計なストレスを感じずに済むと思う。
伊勢志摩パールロードと的矢大橋
牡蠣の養殖で有名な的矢湾。鳥羽市と志摩市を結ぶ、県道128号の愛称が「伊勢志摩パールロード」。リアス式に入り組んだ湾岸に沿ったワインディングロードは、シーサイドラインならではの景観とドライブが楽しめる。
写真は「グランドメルキュール伊勢志摩リゾート&スパ」の客室から見える、的矢湾に架かる的矢大橋。複雑なリアス式海岸の入り江に、ひときわ赤い的矢大橋の存在感が際立っていた。
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